おしゃれをするお母さん

着道楽のうちの親たちとちがい夫の両親はどちらも質素倹約型であります。
いらないものをかわないことはもちろんのこと必要なものも辛抱して買いません。
辛抱とは思ってないでしょう。
たとえば洋服は穴があくまで着ます。
穴があいてなければまだ着られると思っています。
物を大切にする考え方には大いに賛同します。
なんでも使っては捨てるのは環境にわるいばかりか、道徳的にもよくないものを大切にしなくなりそのうち命まで軽んじるということにもなりかねないのです。
だからたまに実家に帰ったときには母を婦人服店に連れて行きます。
しかし彼女はなかなか気に入ったものを見つけることができません。
これはどう、あれはどうとうるさく言うのもわずらわしいかと思って遠くから見ているだけです。
一度デパートの婦人服売り場に一緒に行きます。
義理の両親と夫の四人でいきました。
父は世代のせいなのか母の買い物につきあうという器用なことはできません。
しかし夫は違う自分ではファッションにほとんど興味がないにもかかわらず、買い物に付き合うのがとても上手です。
店員なみにアドバイスしてあげます。
母がコートを欲しいといったので皆でデパート行きました。
手ごろなのがあったので試着して購入にいたりました。
たった一着のコートを買うのに、大人が総勢3名で繰り出さなければいけないのです。
母は足が悪いため長時間歩く事ができません。
自転車にも乗らない、車も運転できないので活動範囲が限られます。
その理由もあってなかなかショッピングにいけないのです。
一度母に通信販売を利用してはどうかと提案したのだが、試着できないからといって関心を示さなかったです。
確かに洋服は着てみないとイメージと異なる事が大いにありえます。
それでもブラウスとかTシャツは通販でも十分気に入ったものが買えると思うのだが、母はこれまで一度も通販を利用した事がないため保守的でした。
そんな母でも多少はファッションに興味があるのだと思います。
最近リサイクル店での買い物を覚えたらしいです。
リサイクル店で買ったというスカートを見せてくれます。
なんの変哲もないロングのスカートであります。
色は薄いベージュというか黄色のようでした。
しかもそのスカートは中古品であるというのに値段は2000円もしたというのです。
母にしてみれば2000円でスカートが買えて安いと思ったのかもしれないが2000円も払えば新品が十分買えるのではないかと思いました。
本人が気に入っていればいいのでしょうが。
あるいは非常に高級なブランドのスカートなのかもしれません。
母はそうして自分なりにおしゃれを楽しんでいるのでした。